【中学2年生】つまづきがちな連立方程式の勉強法を徹底解説!
中学2年生の数学では連立方程式を学習します。
連立方程式の考え方は、関数の問題等、さまざまな場面で使われることになります。
つまり、中学2年生で習う連立方程式を、きちんと理解しないままでいると、中学3年生や高校で数学を習ったときに、内容がまったくわからなくなってしまう危険があるのです。
今回は、中学2年生が苦手に感じる連立方程式の勉強法について解説していきたいと思います。
中学2年生で学ぶ数学の単元を確認しよう
連立方程式の解説をする前に、中学校2年生で学習する数学の単元を確認しましょう。
中学2年生の数学では、次のような内容を学習します。
- ①式の計算
- ②連立方程式
- ③1次関数
- ④平行線と角
- ⑤合同な図形
- ⑥三角形と四角形
- ⑦確率
- ⑧データ分析
これらの中で、つまづきがちなのは、「連立方程式」、「1次関数」等が考えられます。
1次関数の問題を解くためには、連立方程式を理解していないと、かなり難しいと感じる可能性が高いです。
具体的にどのように勉強すればいいのか、考えていきましょう。
連立方程式の勉強方法
連立方程式とは、2つ以上の方程式の組み合わせを指します。
中学2年生で学習する連立方程式は、2元1次方程式です。
連立方程式でつまずくポイントとして、文章問題があります。
文章問題を解説する前に、まず連立方程式の計算方法について確認していきましょう。
連立方程式の計算方法として、「加減方式」と「代入方式」が考えられます。
言葉で理解するのはややこしくなってしまいますので、例題を元に確認していきましょう。
加減方式での解き方
連立方程式は、xとyの2つの解を求める必要があります。
まずは例題1の問題を加減方式で解いてみましょう。
加減方式とは、連立している式を足したり、引いたりして、xまたはyのどちらか一方を消して解を求めていくという方法です。
今回は、例題のxを消して先にyの値を出し、解を求めてみましょう。
①と②の式のxの係数をそろえる必要があります。
①の式のxを②の式のxと係数をそろえるためには、①の式に2をかけるので、次のようになります。
2(x+y)=12×2
係数をそろえるときは、「x+y」の左辺と「12」の右辺、両方2をかけることが大切です。
というのも、「=」は右辺と左辺が同じであることを示している記号なので、一方だけに「2」をかけてしまうと、同じにならないからです。
①の式と②の式をxの係数を合わせたら、「2x」を消去するために、引き算します。
2x+2y=24
- 2x+3y=32
―――――――――
-y=-8
これで、yが8であることがわかりました。
y=8なので、①の式、もしくは②の式に代入して、xの解を求めましょう。
今回は①の式に代入してもxの解を求めたいと思います。
x+8=12
8を左辺に移項すると、xの解は4になります。
この例題の解は、x=4、y=8が正解です。
代入方式の解き方
代入方式で連立方程式を解きたいと考えた場合、①の式もしくは②の式に代入できるよう、x=〇〇、またはy=〇〇といったかたちにする必要があります。
今回は、①の式をx=〇〇のかたちに直して、例題2の解を求めてみましょう。
①の式をx=〇〇にするためには、左辺にあるyを右辺に移項する必要があり、次のようになります。
2x=36-6y
x=〇〇の形にするには、2の係数が邪魔なので、消去するため、①の式を2で割ります。
x=18-3y
これで、①の式をx=〇〇のかたちにすることができました。
後は、②の式に、①の式を代入しyの解を先に求めます。
4(18-3y)+4y=40
72-12y+4y=40
-12y+4y=40-72
-8y=-32
y=4
yの解が求められたら、①の式にy=4を代入し、xの解を求めます。
x=18-12
x=6
このことから、例題2の解は、x=6、y=4になります。
連立方程式の加減方式、代入方式の解説をしました。
計算方法が合っていれば、どちらの方式を使っても、問題が同じであれば答えは一緒です。
とはいえ、代入方式は式が分数等になる可能性がありますので、はじめのうちは加減方式で解いた方が良いかもしれません。
連立方程式の文章問題の解き方について
中学2年生で学習する連立方程式では、必ず文章問題が出題されます。
連立方程式の文章問題を解く場合、どのように考えればいいのでしょうか。
例題を元に考えていきましょう。
連立方程式の文章問題の難しさとして、自分で文章を読み取り連立方程式を作らなければならない点です。
例題③の場合、xとyを使った式を作るときに着目すべき点は、個数と合計金額です。
みさきさんは、りんごとみかんをあわせて20個購入していますので、「x+y=20」という式ができます。
次に合計金額の2440円は、150円のりんごx個、80円のみかんy個を合計したものなので、「150x+80y=2440」という式ができます。
2つの式を見つけることができれば、後は計算問題と同じく、連立方程式を解くだけです。
x+y=20
150x+80y=2440
上記の連立方程式を代入方式で解いてみます。
x=20-y
代入して、
150(20-y)+80y=2440
3000-150y+80y=2440
-150y+80y=-3000+2440
-7y=-560
y=8
みかんの数が8個であることがわかりました。
りんごの数は合計数の20個からみかんの個数分を引いて12個となります。
連立方程式の文章問題は、式を正しく立てられるかどうかが一番重要です。
今回の例題では、個数と合計金額という2つのキーワードで連立方程式を組み立てることができました。
そのため、問題を解く際は、2つのキーワードに着目して問題を解くと良いでしょう。
まとめ
今回は中学2年生が苦手とする、連立方程式について詳しく解説していきました。
計算問題ならば、一度解き方さえわかってしまえば、ケアレスミスをしない限り間違えることはありません。
しかし、文章問題は内容をよく読み、2つの式を組み立てるキーワードを探す必要があります。
また、文章を良く理解するためには、読解力も重要になります。
お子さんが勉強方法に悩んでいたり、学習内容を理解していないと不安な場合には塾に入ることを検討してみてください。
公開日:2022-11-30 /更新日:2022-12-01