【大学受験】大学入学共通テストは私立大志望でも受けるべき?メリットとデメリットを解説

2021年1月からセンター試験に代わり始まった大学入学共通テスト。

国公立大学を志望する高校生はみなさん受験することになるでしょう。

しかし初めから私立大を希望する方は、一般試験とは別なので受けなくても問題ないのですが、受験する方は少なくありません。

今回は、私立大志望の高校生が大学入学共通テストを受けるメリットとデメリットについて考えていきたいと思います。

大学入学共通テストとは?センター試験との違い

大学入学共通テストは、国公立大学を目指す生徒が本試験に進むための1次試験です。

科目は6教科30科目あり、一度で最大9科目受けることができます。

1日目は文系科目で、以下になります。

【1日目】

教科 科目 時間 配点
国語 80分 200点
英語※1   リスニング 60分 100点
  リーディング 80分 100点
地理・歴史(1科目)※2     世界史A 60分 100点
  世界史B 60分 100点
  日本史A 60分 100点
  日本史B 60分 100点
  地理A 60分 100点
  地理B 60分 100点
公民(2科目) 現代社会 60分 100点
  倫理 60分 100点
  政治・経済 60分 100点
  倫理、政治・経済 60分 100点

※1英語以外にもドイツ語、フランス語、中国語、韓国語があります。英語以外の試験時間は80分、配点は200点です

※2社会は地理・歴史の中から1科目、公民から1科目、最大2科目受けることができます

次に2日目の科目を確認していきましょう。

【2日目】

教科 科目 時間 配点
数学①※3 数学I 70分 200点
  数学I・A 70分 100点
数学②※4 数学Ⅱ 60分 100点
  数学Ⅱ・B 60分 100点
  簿記・会計 60分 100点
  情報関係基礎 60分 100点
理科①※5 物理基礎 60分 100点
  化学基礎 60分 100点
  生物基礎 60分 100点
  地学基礎 60分 100点
理科②※6 物理 60分 100点
  化学 60分 100点
  生物 60分 100点
  地学 60分 100点

※3 数学I、または数学I・Aを選択する必要があります

※4 数学②の4つの科目から1科目を選択する必要があります

※5 理科は理科①から2科目選択で試験時間が60分です

※6 理科②から2科目選択した場合には130分、1科目の場合には60分の試験時間になります

大学入学共通テストは、以前のセンター試験と同様高校で学習したことをどれくらい身につけられているのか図る試験です。

テストは記述式ではなく、すべてマークシートで、また問題傾向も難関大の一般入試などと比べれば簡単です。

センター試験との大きな違いとして挙げられるのが、まず英語のリスニングの配点です。

英語のリスニングの配点は、センター試験のときは50点でしたが、大学入学共通テストはリーディングと同じ100点になりました。

また、センター試験のように単に英単語や熟語を聞かれる問いが減り、文章や資料を読み取るような読解力や論理力が試される問題が出題されるようになりました。

私立大志望が大学入学共通テストを受けるメリット

志望校が私立大の場合、大学入学共通テストを受けるメリットは、一般入試を受けずに希望の私立大に合格できる可能性がある点です。

日本のおよそ9割の大学は、大学入学共通テストの結果のみで合否を決めるシステムを導入しているので、志望校や滑り止めの私立を1回の試験で出願することができます。

また、出願費用が一般入試に比べ安く抑えられることもメリットの一つです。

一般入試の出願費用は大体35,000円ですが、大学入学共通テストの出願は18,000円から20,000円と低いです。

私立大志望が大学入学共通テストを受けるデメリット

私立大志望が大学入学共通テストを受けるデメリットとして、大きく次の2つがあります。

  • 一般入試と問題傾向が異なる
  • 一般入試よりも合格の難易度が高い

一般入試と問題傾向が異なる

私立第志望の方が大学入学共通テストを受けるデメリットとしては、とにかく一般入試との問題傾向に違いがありすぎる点です。

大学入学共通テストは高校で学んだ内容をきちんと理解しているかどうかの確認を目的としたテストです。

そのため、あまりにニッチな問題は出題されない傾向にあります。

一方で、大学の一般入試は受験する大学や学部などによって、出題される問題にかなり偏りがあります。

希望の大学に入るためには、まず行きたい大学の一般入試の傾向を掴むことが大切なことなのですが、大学入学共通テストを受けるとなった場合、並行してどちらの対策も行わなければなりません。

特に現役生などまだ学校があり、時間が限られている場合には効率よく勉強しないと、どちらも中途半端になり、不合格になってしまう可能性があります。

大学入試は、やみくもにただ勉強すれば受かるわけではありません。

よほど要領の良い方や理解力が高い方ではない限り、過去問を解いて出題傾向を確認し戦略を立てて望む必要があります。

一般入試よりも合格の難易度が高い

大学入学共通テストを利用するデメリットとして、合格の難易度が高い点です。

大学入学共通テストを利用しての出願は、国公立を目指す方も行います。

その分倍率が高くなること、また私立大が設定している得点割合が高いので、なかなか合格が難しいです。

例えば、早稲田や上智の場合、出願する学部にもよりますが、大体8割から9割ないと合格ラインに届きません。

またMARCHに関しても、学部などによって差はありますが大体8割取れていないと合格するのが難しいです。

対策が中途半端になるなら一般入試に絞った方が良い

大学入学共通テストを私立大志望の方が受けるメリットはありますが、一般テストとの対策を並行して行うのは、時間を有効活用して効率よく勉強しなければなりません。

そのため、どちらの対策も中途半端になるくらいならば、一般入試一本に絞ることも手段のうちです。

また、志望校の合格ラインには届かない方が一発逆転して合格するのは一般入試の方が多い傾向にあります。

大学入学共通テストの出願は毎年9月の終わりから10月の初めにかけてなので、それまでに大手塾などで実施されている模試を受け、決めた方が良いでしょう。

まとめ

今回は私立大志望の方が大学入学共通テストを受けるメリットとデメリットについて解説していきました。

大学入試は高校受験や高校の定期テストなどに比べ、格段に難易度が高くなります。

難関大を目指すほど難易度が上がる傾向にあり、対策なしで合格をするのは本当に困難です。

対策や出願傾向を掴むには、まず情報が必要であり、また対策に見合った勉強方法を確立することが大切です。

情報を得ることや勉強方法の確立は自力では難しいので、予備校への入塾を検討してみましょう。

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公開日:2023-09-29 /更新日:2024-08-01

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